Covid-19の「恩恵」

Covid-19 の影響は、本校にも深刻な影響を与えました。反面、この未曽有の混乱の「おかげ」で、本校のICTは10年分は進んだのではないかと思うほど、急速な進化を遂げました。リモート授業の導入は、授業スタイルの変更を迫ると同時に、これまでの教授法を振り返るきっかけとなりました。授業にICTを導入することは、これまでのアナログな手法を単にデジタル化するだけでなく、新しい授業法を提案してくれるものでした。教員が壇上から一方的に知識を注入する方法が改められ、双方向性が重視され、生徒の意欲的な取り組みが可視化され、教える側にも教え方、取り組ませ方のPDCAサイクルが回り始めたのです。

Mitsuru
 

Kahoot!をはじめよう!

Kahoot!を導入しようと思ったのは、ある教育イベントで体験したことがきっかけでした。教員が生徒役となって、イベントのテーマに沿った問題をカバーしたKahoot!のクイズに参加しました。ふだんであれば、無味乾燥な講義が行われ、質疑応答で終わる形が一般的でしたが、そのイベントは違いました。聴衆を巻き込んだ問答形式で講義は展開され、要所でKahoot!によるクイズが導入されていました。聴衆は本気で挑み、本気で悔しがっており、終わった後の知識の定着もいつもと違って明瞭に記憶することができました。これをきっかけに、教室への導入を検討し始めました。
Kahoot!のクイズを作成させることで学習効果はより高まる
 

早速教室で!

私が担当している国語で導入する前に、既にKahoot!に参加済みの有志によって共有されている多くの設問を、授業前のアイスブレークに使うことにしました。生徒たちの反応は上々で、いつも授業で「クイズ大会やりましょう!」とせがまれるようになりました。年度の始めの授業では、自己紹介クイズを実施しました。私個人のことなど、生徒が知る由もないことですが、必死に想像して解答してくれました。おかげでただ自己紹介するよりも生徒たちは集中して聞いてくれたのだと思います。授業の設問もクイズ化・Kahoot!化したいと考えています。

 

SDGsの学習

私は、自宅から50km程離れた、つくば市のSDGsグループに加入しています。そのイベントで、クイズ大会を行うことにしました。クイズ大会はSDGsの4番目のゴール、「質の高い教育をみんなに」の一環として、つくば市の小中学校生につくばにまつわるクイズを行うというものです。(つくば市SDGs TRY Aグループ)そこで、クイズ作成を授業化し、本校の生徒に任せることにしました。Kahoot!のテンプレートを利用し、クイズの種類別に生徒に問題を作成してもらいました。生徒たちは日立市に学校がありながら、つくば市について懸命に調査し、1000問ほどのクイズを作成しました。問題を作成することは、調査対象を知る素晴らしい機会になりました。


 

クイズ大会

クイズ大会は、つくば市の小学生の親子を対象に行われました。大会は終始リラックスした状態で進行し、後のアンケートで、満足度も高かったことがわかりました。オンラインでの実施には不安はありましたが、子どもたちはうまく順応し、滞りなく会を終えることができました。今後も毎年継続できればと考えています。また生徒にクイズを作らせることも、この機会に限らず進めていこうと考えています。Kahoot!は生徒たちのあらゆる能力を伸ばすことに非常に役に立ちます。これからも使い続け、様々な機能を試していきます。